遊びや部活・副業はできるけど、本業には無気力…

最近、仕事や勉強に対して全く気持ちが向かない。
なんとなくやる気のない感じがする。
前はこんなことなかったのに……。

それ、無気力症候群(アパシー・シンドローム)かもしれません。

小さいころから何に対してもやる気がでない方は異なります
昔はやる気に満ちて頑張っていたけれど、結果が出ずだんだんやる気が起こらなくなっていった、という方は学習性無力感などが関係している可能性があります。

仕事以外のことに対しても全般的にやる気がでない・気分が落ち込む、という方の場合うつ状態の可能性がありますので、こちらへどうぞ。

無気力症候群(アパシー・シンドローム)とは?

社会人であれば仕事、学生であれば学校、主婦であれば家事など、その人の一番の本業に対してのみ無気力になっている状態のことを指します。

本業をすることの意味が失われ、どうしてその仕事や学校を選んだのかも分からない。
しかし、趣味や自分の好きなことなど本業以外のことに対してはいつも通り楽しめるし、関心を持って積極的に取り組むことが出来る。
そのため、周りからは「サボっている」「怠けているだけだ」と誤解されてしまうことが多くあることが問題です。

うつ病や不安障害のような診断名の付く”病気”ではありませんが、いくつかの症状がみられることから”症候群”とされています。

主な症状は、本業に対する無気力・無関心・無感動
そのため仕事へのやる気が出ないことに対して不安や焦り、危機感などもありません。
他に症状が出ないことから、本人は困っておらずしんどさも無く、自覚できないままという場合も多くみられます。
治療につながるためには家族や周囲が異変に気付き、促すことが必要となります。

無気力症候群になりやすい人

最初にもお伝えした通り、元から無気力がちな人やだらしないと言われがちな人は無気力症候群ではありません。(発達障害やうつ病など別の問題が隠れている可能性はありますのでご注意ください)

では、無気力症候群になりやすいのはどんな人なのでしょう。

一生懸命で真面目な人

これまで真面目に生きてきた人ほど、周りの期待に応えようと頑張りすぎてしまうため無気力症候群になりやすいと言われています。
また、小さいころから親の期待に応えようと頑張って過ごしてきた人が、社会人になっていざ自分で物事を決めなければならなくなった際に、どうしていいか分からず無気力症候群になってしまうこともあります。
真面目で一生懸命であることは決して悪いことではありませんが、頑張ることが自分のため、自分の決めた目標のためでない場合は急に何のために頑張っていたのか分からなくなってしまうこともあるようです。

完璧主義や価値判断が極端な人

完璧主義の人や物事の価値判断が極端な人は、物事が100%うまくいっていないと失敗であると判断してしまいがちです。
100でなければ0である、と思ってしまうということですね。
こだわりを持って100に近づけるために努力をすることはいい面もありますが、そのためにとても大きなエネルギーが使われています。
にも拘わらず出来が99%であったら、失敗だと感じてしまう。
そんな人は無気力症候群になりやすいと考えられます。

勝ち負けにこだわる人、失敗や挫折を許せない人

勝ち負けにこだわる人や競争心が強い人、失敗や挫折を許せない人は、負けないため・失敗しないためにとても大きなエネルギーを使います。
それでも失敗してしまったや負けてしまった時にはその事実が受け止められず、気力を失い、無気力症候群になってしまう恐れがあります。

これら全てにおいて、これまで一生懸命やってきていたことがプツンと切れてしまい、やる気が出なくなるというパターンを持っています。
これらの特徴を持っている人がみな無気力症候群になってしまうわけではありませんが、なにかのきっかけでそうなってしまう恐れはあるかと思われます。

無気力症候群の人に気づいたら?

無気力症候群の人は自分自身は困っていないことが多く、自分から治療を受けることはごく稀です。
周りに「無気力症候群かな?」と思う方が居たら、まずは話をきき、状況に応じて治療も勧めてあげてください。

また、自分がそうかも?と思う方は周りの信頼できる人から客観的な意見をもらうことも1つです。

また、無気力症候群まではいかないけど、上記の特徴にはあてはまる、という方は
・出来ている部分に注目する
・周りに助けを求められるようにする
・完璧であることを目指さない
・自分がなにをしたいのかを考える
などに注意をしながら過ごすことが重要です。
すぐには変えられない部分も多いかと思いますが、これらを意識をしているだけで少し違うのではないかと思われます。

無気力症候群は病気ではないため、基本的に薬物療法はありません。
生活習慣の乱れがみられる方が多いため、生活リズムの改善とカウンセリングでの精神療法が中心となります。

今は困っていないし……と放置していると、後々うつ病などの精神疾患に繋がってしまう恐れもあります。
なにごとも早めの対処が肝心です。

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