パニック障害とは

突然起こる激しい動悸や発汗、その他には息苦しさ、胸部の圧迫感、めまいや震えといった体
の異常と共に、強い不安感に襲われる病気
を言います。
いわゆるこの症状の表れがパニック発作と言われるもので1時間くらいで治まります。
突然起こる自身の症状にびっくりして病院に駆けこんだが検査では異常は見られず、原因が
わからないままパニック発作を繰り返す事も多いようです。
そして発作を繰り返す事で「また発作を起こしたらどうしよう」という発作に対する強い恐怖感
や不安感
が生まれてしまいます。

これは予期不安と言われるもので、この予期不安が広場恐怖へとつながります。
広場恐怖とは逃げ場のないような場所や大勢の人が集まる場所、また過去に発作を起こした場所
へは恐怖感や不安感が強く出てしまい、足を運ぶことができない事
を言います。

パニック障害の治療

治療についてのお話をする前に、パニック障害が起こる原因についてお話します。
脳の中には、神経伝達物質といわれる物質があり、パニック障害は恐怖や不安に関係している
「ノルアドレナリン」と興奮を抑える「セロトニン」とのバランスが崩れる事によって起こる

言われています。

 

●薬物治療
前述で説明させていただいたノルアドレナリンとセロトニンのバランスを改善する薬物を使用
します。
「出来る限り薬は飲みたくはない」というお話はよくお聞きしますが、症状が重い場合は薬で
症状を軽減した上で心理療法で改善を目指す事をお勧めいたします。

●心理療法
代表的なものは認知行動療法です。
誤った認識(認知)を正しい方向に認識(認知)し直すという事です。
カウンセリングでは症状が改善方向を向き始めた時点から、日々の行動習慣を少しずつ正しい
方向へ改善
していきます。

パニック障害を理解する

パニック障害の治療には長い年月が必要となります。
症状が改善され良くなったかと思えば、突然悪化する事も珍しくはありません。
また、本人はその症状でとても苦しんでいるのに、周囲がそれを理解できないという点に二重
の苦しみがあり、家族や周りの方がこの病気のことを理解して支えてあげることが必要となります。

パニック障害は決して改善しない病気ではありません。
諦めず改善をめざしていただきたいと思います。