依存症の人に対してどんなカウンセリングを行っているのか?

依存症の人に対するカウンセリングは、傾聴を行いつつも具体的なアドバイスを提供するという内容です。
カウンセリングは、話を聴いて思いを受け止めてくれるという印象があると思います。
しかし、依存症の場合は、依存症の至った経緯や依存状態が強くなってしまった背景にある心理的な理由に対しては理解を示しつつ話を聴いていきますが、依存行動に関しては『止めなければならない』という軸を崩さずに話を進めます。

感情には罪はないが、行動は罪を生むことがある という認識が依存症を改善するためには必要なのです。

カウンセリングの焦点

依存症のを改善するカウンセリングは、脳、認知、環境に焦点を当てて話を聴き、アドバイスを行っていきます。
依存症は、脳、認知、環境、それぞれに依存行動を止められない要因があるため、3つのポイントに対して、依存の程度が弱まるためのアプローチ、依存が再発することを防ぐためのアプローチを行っていきます。

依存症の相談をたくさん受けてきた経験のあるカウンセラーなら、3つのポイントをどのように捉え、どんなアプローチをしていかなければならないのかわかっているので、依存症に適したカウンセリングができるカウンセラーに相談しましょう。

依存症の人にとってカウンセリングは辛い

依存症の人にとってはカウンセリングは決して楽なものではありません。
依存症は否認の心理が強くなっている状態でもあるので、カウンセリングの中で自分の問題点を認めていくという過程は、否認の心理が強い人には辛いと感じるものです。

しかし、その辛い過程を乗り越えてカウンセリングを継続することが、依存症の改善には必要です。
依存症は、生活習慣の中に望ましくない習慣を持ってしまった病気でもあり、それを改善するためには、自分の成長につながる習慣、適切にストレスをケアする習慣を確立することが必要で、その取り組みの核がカウンセリングです。

カウンセリングの影響

依存症の人が改善していくと、依存行動をしないようになるだけでなく、人間関係が良くなったり、仕事の成果が出始めるという影響が表れることもあります。

その理由は、これまで不適切だった生活習慣が依存行動の治まりとともに改善されて、自己成長につながる生活習慣を身に着けるようになるからです。
習慣はその人の人格が変容することに影響を与えます。
依存行動を続けている人を人格者と感じることはないと思いますが、依存症が改善されて、自己成長につながる生活習慣を手に入れた方を見ていると、素直に尊敬の念を抱くことができます。

それほど、依存症になっている状態と依存症を克服して生活を送るのには違いがあります。
あなたも依存症かもしれないと感じておられるなら、カウンセリングをご利用下さい。

カウンセリングの対象者

依存症を克服するためのカウンセリングは、基本的にはご本人に受けて頂くことが望ましいのですが、依存症は行動だけでなく、依存という心理状態に問題のある心の病です。
心理的に依存から自立への変化していく過程には、周囲の人のサポートがある方が克服をしやすいという傾向があるので、当事者だけでなく、ご家族もカウンセリングを受けることを検討して頂くこともあります。

依存症の当事者へのカウンセリング

依存症の当事者は、自分が依存症であることを自覚していない、指摘されても認めようとしないという特徴があるため、自分の意思のみでカウンセリングを受けに来る方は少ないというのが現状です。
ほとんどの場合、家族と一緒に来られたり、家族に言われたから来たというケースです。
しかし、そこからでもしっかりとカウンセリングに取り組むことで依存行動を止めることができる人もおられます。
自分は依存症だと感じている、家族や周囲の人から依存症ではないかと言われている方はカウンセリングを受けてみて下さい。

家族からの相談にも対応

カウンセリングでの依存症へのアプローチ方法は2つあります。
1つは、ご本人がカウンセリングを受けて、自分の習慣を見直していくという方法です。
この取り組み方が、改善の可能性が高いのですが、依存症の当事者はカウンセリングに通うことに抵抗を示す傾向があります。
そのため、もう1つの方法が、家族がカウンセリングを受けることによって、当事者の依存行動を防ぐ環境作りを行っていくというものです。
そして、その2つを組み合わせることが最も望ましい相談方法です。

ご本人がカウンセリングに提供を示す場合、当事者が依存を止めるための環境作りから始めた方が良いので、家族の誰かが依存症で悩んでいるという方は、その人からで良いので専門家に相談して下さい。

依存症のカウンセリングで行われる3つのアプローチ

ストレスへのアプローチ

依存症から回復するための心理的アプローチとは、ストレスケアとストレス耐性の獲得です。
依存症になると、嫌なこと辛いことがあると依存行動によってストレスを紛らわそうとしてしまうので、ストレスを緩和すること、ストレスを適切に発散するための方法を獲得することが必要になります。

認知を変えるアプローチ

依存症の人は、不適切な行動を継続することを自分に許可するため、健全に生活するためには望ましくない認知を身に着けています。
そのため、カウンセリングによって認知が変化する必要があります。
しかし、依存症の人にとって自分の認知を変えることに心理的抵抗が働きやすく、認知に対するアプローチを受けるとカウンセリングを止めたくなることがあります。
そのタイミングで自分に負けることなく、カウンセリングを継続することが依存症を克服することにつながっていくのです。

行動の抑止と変化のためのアプローチ

3つ目のアプローチは、依存行動を抑止するためのアプローチと依存行動を別の行動に置き換えるアプローチです。
依存行動を止めるためには条件反射制御法というアプローチ方法を用います。
そして、依存行動が止まっている間にストレスや認知へのアプローチを重ねてストレスを発散するために適切な行動、自尊心や自己肯定感を高めるための行動が生活の中で増えるように取り組んでいきます。


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