「子どもが学校に行けなくなって辛そうだが、どうしたらいいのか分からなくて」
「ちゃんと眠れていないみたいだけれど、大丈夫なのだろうか」
「家では元気に過ごしているのに学校には行けないみたい」
このようなご相談を不登校のお子さんをお持ちの保護者の方からお受けすることがあります。
中学生や高校生のお子さんがいらっしゃる保護者の方からのご相談が多いですが
小学生のお子さんに関するご相談もあります。
不登校は本人にとっても大きな課題となりますが、保護者の方にとっても
同様に大きな悩みとなりうる課題です。
保護者の方が課題を家庭内で抱え込んでしまい、誰にも相談できない、ということも少なくありません。
さらに、子ども本人はカウンセリングに行きたがらないケースも多くみられます。
そのため、まずは保護者の方だけでもカウンセリングを受けることで
家の中の空気を少しずつ変えていくことが必要であるかもしれません。
不登校について
不登校の現状
現在、文部科学省の定義により
年間30日以上の欠席がある児童生徒は不登校状態であるとされています。
しかし、この定義に当てはまっていなかったとしても
不登校傾向にある児童は多数存在するのではないかと考えられてきました。
2018年に日本財団が行った調査によると
中学生のうち約3.1%は不登校であり、約10.2%が不登校傾向であると示されています。
つまり10人に1人が不登校という定義には当てはまらないけれども
学校に行きたくない気持ちを抱えながら登校している状態ということです。
不登校の要因
不登校の要因にはいろいろなものがあげられます。
同じく2018年の日本財団の調査において
不登校児童から聞き取った要因の上位10個は以下の通りです。
・朝、起きられない
・疲れる
・学校に行こうとすると、体調が悪くなる
・授業がよく分からない、ついていけない
・学校は居心地が悪い
・友達とうまくいかない
・自分でもよくわからない
・学校に行く意味が分からない
・先生とうまくいかない、頼れない
・小学校のときと比べて、いい成績がとれない
生活リズムの問題、身体的・精神的不調、成績不振、人間関係など
上位10項目を見ただけでも要因は多岐にわたります。
このほかにも、家庭環境、非行・あそび、発達障害などの要因もあるといわれています。
一言で不登校、と言っても
1人1人にとって学校に行けない・行きたくない理由は大きく異なるのです。
不登校の子どもに対する親の間違った接し方
多くの親が不登校の子どもに対して間違った接し方をしてしまう
不登校の状態が長くなると、子どもは外出する機会が減り
接するのは親やごく少数の友人のみというパターンになりがちです。
そうなった際、接することの多い親からの関わりかけが重要になってくるのですが
子どもを心配するあまり間違った接し方をしてしまう保護者の方は少なくありません。
・子どもから相談をされたためアドバイスをしたけれど、良くならない
・辛そうにしているときに、どう声をかければいいのか分からずそのままになってしまう
・子どものために良かれと思って言っているのに聞き入れてくれない
・話しているうちに急に怒り出して自分の部屋に帰ってしまう
・学校に行くならと条件をつけて約束をしたけれど守られない
こういったことが起こっているのであれば
親の間違った接し方にも要因があるかもしれません。
なんとかしてあげたい、という保護者の方のお気持ちは当然であると思います。
しかし、子どもの気持ちを理解できていないままに「なんとかしなきゃ」という思いで接してしまうと
「分かってもらえない」「どうせ伝わらない」と失望してしまうことに繋がりかねません。
子どもはただでさえ大人よりも視野が狭くなりがちです。
親の立場を考えたら自分のために言ってくれていると分かるかもしれませんが
自分のことでいっぱいいっぱいになっている時に、親の立場まで考えることは到底無理な話です。
子どもが変わる前には、保護者が接し方を変えることが大切
子どもの将来を考えて、少しでも楽に生きられるように……
親は自分なりに精一杯、子どものことを考えているつもりです。
しかし、これは「つもり」でしかありません。
あくまでも親が、親の考えで、子どもに自分の気持ちを押し付けている形でしかないのです。
今がどうしようもなくしんどい時に、将来のことを言われたらどう思うでしょう?
静かな場所で1人で考えたいな、と思っている時に、周りから色々と言われたらどう感じるでしょう?
一番接する機会の多い親に「分かってもらえない」と感じると
子どもはどんどん一人で抱え込んでしまうことになります。
不登校でしんどさを抱えている子どもの気持ちと向き合えずに子どもと接することは
子どもを追い詰めてしまうことにもつながってしまうのです。
このことから、親の接し方を変えること、家の中に変化をうむことの大切さは
分かっていただけるかと思います。
不登校の子どもへの接し方に悩む保護者へのカウンセリング
不登校児童への対応経験を持ったカウンセラーが担当
カウンセリングを担当させていただく、臨床心理士・公認心理師の中田千晶です。
これまで、学校に行けない・行きたくないと感じている児童・生徒への対応を
数多くさせていただいてきました。
その中には、学校に戻っていくお子さんも
学校から離れて自分らしく過ごす道を選ぶお子さんもいらっしゃいます。
一番大切なのは、お子さん自身がどうしていきたいのか、何を求めているのかだと思います。
しかし、それをはっきりと言葉にできる子どもは多くありません。
もやもやと自分の中に燻っている気持ちを誰かに聞いてほしいけれど
どう言ったらいいのか分からない、誰に聞いてもらえるのか分からない。
そんな中で子どもが真っ先に頼ることが出来るのは保護者の方のはずなのです。
子どもが自分らしく生きられる道を探すために何が出来るのか
そのためにはどう接していくのが良いのか
1人1人のお子さんの状態をうかがいながら、保護者の方と共に探っていきたいと思っています。
カウンセリングによる変化
カウンセリングによって以下のような変化がみられるようになります。
・子どもが自分から話しかけてくるようになった
・子どもが家の中で笑っている時間が増えた
・家の中の空気が明るくなった
・学校に対する考え方が変わった
保護者の方の変化によって、子どもへの変化がうまれることも少なくありません。
不登校の子どもをもつ保護者へのカウンセリングで心がけていること
課題となっている事柄の中心には子どもがいるのですが
保護者の方の考え方や物事の捉え方についてお話を聞くことも大切にしています。
なぜならば、私たちカウンセラーは保護者の方を通して子どもを見ているからです。
そこには少なからず、保護者の方からの見え方が含まれてきます。
そのため、保護者の方が普段どのように子どもと接し、子どもについてどう考えているのか
それは保護者の方の中のどのような思いから生まれているのか
それを踏まえてお話を聞かせて頂きます。
子どもがエネルギーを回復させていくためには
保護者の方も元気であること、健康であること、日々を楽しんでいることがとても大切です。
不登校のお子さんのことについて悩まれていることがあるのであれば
1度お話をおきかせください。
※当カウンセリングオフィスではオンラインカウンセリングも行っておりますので、ご検討ください。
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