夫の財布をみたら風俗店のポイントカードが。
最近様子がおかしいと思って携帯を確認したら風俗嬢とのLINEやメールが。
クレジットカードの明細をみたら見覚えのない請求が。
夫が実は風俗に通っていたとなると、奥様の心理的な負担は筆舌に尽くしがたいものだと思います。
裏切られた悲しみ、風俗を利用する夫への嫌悪感、どうしようもない怒り。
夫を責め立てて反省させたとしても消えない不安。
それでもやり直そうと思って頑張ってみるものの、信用すればまた裏切られるかもしれないと思うと信用できないし許せない。
いつまでも夫を責め続けてしまう自分が嫌になって、気持ちが不安定になり、また夫を責めてしまうという悪循環に陥っています。
このようなしんどさの中から抜け出すためには、どうしたらよいのでしょうか。
夫に対して許せない、不安な気持ちが解消されないどころかどんどん大きくなる
風俗通いが発覚すると、多くの場合は離婚をするのか再構築を目指していくのかを考えることになるかと思います。
そうして再度一緒にやっていこうという選択をした場合でも、何も知らなかったあの頃に戻ることは出来ません。
なんとか一緒にやっていこうと思って生活しているけれど、こころの中ではまだ許せない気持ちがある。
また同じことが起きるんじゃないか、また裏切られるんじゃないかと不安でいっぱいになってしまう。
自分の中だけでそんな風に気持ちを抱えていると、どんどん気持ちが大きくなっていって夫に当たって喧嘩になる。
でも夫に当たったからといって気持ちが晴れるわけではなく、そんな自分が嫌で、しんどくなってしまう。
このようにショック状態から立ち直れないまま、悪循環に囚われてしまう方は少なくありません。
悪循環の中に囚われてしまう理由
また風俗に行くのではないかと不安で常に考えてしまう
自分が許して何も言わなくなってしまったら、何事もなかったかのようにまた風俗に行き始めるんじゃないか。
そんな風に不安を抱えると、考えることがしんどいのに何度も何度も考えてしまう。
夫と風俗嬢とのやり取りを確認したり、夫の通っていた風俗店のHPを見たりして、また辛い気持ちになる。
不安な気持ちを抑えるために、GPSをつけてもらったり早く帰ってきてもらったりしているけれど、それでもやっぱり安心できない。
そんな風に毎日毎日気を張って、確認したくないのに確認してしまう生活を繰り返す中で、だんだん夫の一挙手一投足を監視しているようになってしまい、夫からも責められる。
このように、夫がまた風俗に行くのではないかという不安が強いと、実際に夫は風俗に行っていなかったとしても自分で自分を苦しめ続けてしまうこととなります。
自分にも悪いところがあったのではないかと自分を責める
例えば、セックスレスの期間が長く続いていた・夫婦間の会話が少なくなっていた、といったように夫婦関係の問題が夫の風俗通いの問題の裏に潜んでいることがあります。
夫婦関係に問題があったからといって風俗に通っても良いという話では決して無いのですが、自分にも非があったと感じ、自分のことを責めてしまうこともしんどさの一因となっています。
一方で、セックスレスでもないし夫婦関係にも大きな問題はなかった。普通に会話もしていたし、家事の分担や子供のことについてもいつも相談して話し合って決めている。
それなのに夫が風俗に通っていたとなると、自分が気づいていないところで何か夫に対してしてしまっていたのかもしれない。
知らず知らずのうちにストレスを与えてしまっていたのか、自分には女性としての魅力がなかったのか、夫は自分に対して満足していなかったのか……。
そのように考えていくと、夫の風俗通いの原因を自分の中に探すこととなり、苦しさが続いてしまいます。
夫のことがよく分からない
元々浮気性な男性であれば、風俗に通っていたということが発覚しても納得できる部分があるかもしれません。
しかし、これまでは自分にとってとても誠実な夫であり子どもにとっていい父親だった、という場合には裏切られたという気持ちと同時に夫のことが理解できないという思いを抱えることになってしまうでしょう。
自分に対して愛情が無いんじゃないか、本当に家族としてやっていけるのか。
夫を理解することが出来ないという気持ちが大きいと、再構築するうえでは苦しみが続いてしまいます。
夫の変化が感じられない
再構築していくために頑張るという話だったのに、こちらが頑張っていつも通りに振舞っていたら何事もなかったかのように生活している。
普通に考えたら変わろうと色々やってみる姿がみえるはずでは?夫の中ではもう終わったことになっているんじゃ?
変わっていなければまた同じことが繰り返されるかもしれないと不安になり、何度か強く言ってみたものの言われたことしかやってくれない。
本当は自分で考えて、こちらのことを考えて動いてほしいのに。
頭では夫も頑張っていないわけではないと分かっているけれど、自分の気持ちを考えようとしてくれていない夫を見ていても気持ちが収まらない。
許せないという気持ちが強ければ強いほど、夫に多少の変化が起こっていたとしても目がいきにくくなってしまう場合があります。
自分の気持ちを蔑ろにされている
悔しかったり、悲しかったり、許せなかったりと色々な気持ちを抱えながらも生活はしていかなければいけない。
そんな中で不安を感じて夫に根掘り葉掘り聞いてしまう。
何度も聞いていると、だんだん嫌そうな態度を取られたり、答えてくれなくなったり。
答えが返ってきたとしても、聞いたことに対する返答だけ。
都合が悪くなってくるとだんまりを決め込んで逃げられてしまう。
そんな状態で夫に何を言っても、どれだけわかってもらおうとしても、糠に釘です。
傷ついたという気持ちは受け止めてもらえず、ただ夫を責め続けても虚しさや更なる怒りをため込んでしまうだけ。
自分の気持ちの整理がつくこともなく、抑え込むしかなくなってしまいます。
妻の気持ちが不安定なまま、夫を責め続けてしまうと
妻が夫を責めずにいられない気持ちは当然かと思います。
上記のような様々な理由が複雑に絡み合って、妻の気持ちは落ち着くことが無いからです。
一方で、不安定な気持ちのままで夫を責め続けてしまうと逆に夫の風俗通いを助長してしまう危険性もあることは認識しておく必要があります。
やめて欲しくて責めてしまっているのに、助長してしまうのでは本末転倒ですよね。
風俗に行っていたことが分かると、夫婦関係は一変することでしょう。
夫婦間でのやり取りの中で事あるごとに風俗の話を出す、夫を常に疑いの目で見てしまう、急に情緒不安定になって夫を責めてしまう……。
そんな風に過ごしていると、夫は常に”自分が責められている”と感じ続けます。
やましいことをしている人は責められると、闘うか逃げるかの反応を示すことが分かっています。
つまり、責められたときに闘う夫は逆ギレ、逃げる夫は嘘か言い訳をすることになるのですが、どちらもできなくなってくるとだんだん追い込まれることに。
そうして追い込まれると自分を落ち着かせる方法、ストレスのはけ口である風俗へと再び流れていってしまうのです。
風俗に行ったことがバレる→妻が不安定になる→生活上の管理が厳しくなる→ストレスがたまる
→また風俗に行ってしまう→また風俗に行ったことがバレる→より妻が不安定になる
→より強く責められさらに管理が徹底される→さらにストレスがたまる→また風俗に行ってしまう……
妻とやり直すためにもう絶対に風俗に行ってはいけないと思いながらも、現実逃避でつい風俗に行ってしまう夫。
夫を責めてはいけないと思いながらも、どうして繰り返すのか分からず不安定な気持ちから責めずにはいられない妻。
こうした負のスパイラルに入ってしまうと、夫婦関係は悪化の一途をたどり、お互いにどんどん疲弊してしまいます。
その結果、どちらかが耐えられなくなったタイミングで別居・離婚へと繋がってしまうのです。
そうならないために、このような悪循環はどこかで断ち切らなければいけません。
悪循環から抜け出していくために
私たちは自分を変えようとすることは出来ますが、相手を変化させることは出来ません。
無理やり相手を変えようとすると、反発が起きて結局うまくいかないことになってしまいます。
だからこそ、悪循環から抜け出すためには自分のことを自分でケアしてあげる必要があります。
夫の気持ちや抱えている問題、男性の考え方を知る
妻や家族のことを大切に思う気持ちが本当にあるのならば、そもそも最初から風俗には行っていません。
そのため、問題が表面化して怒られた・反省したと言っているからといって、すぐに夫が変わるわけではないのです。
それでもやっぱり、変わってほしい・安心したいという気持ちが先行して、変わってくれないことに不満を抱えてしまう奥様は少なくありません。
結果として、夫を許せない気持ちが強いまま、苦しみ続けてしまうことになるのです。
風俗通いの問題は、単に「性欲が強い」というだけではありません。
性欲が強いだけなら、わざわざ夫婦関係を壊すリスクを冒してまで風俗に行かずとも、自慰行為などで解消できるはずですよね。
妻にバレて夫婦関係を再構築しようとしている状況でも、まだ風俗に行こうとしているのはよっぽどの状態ではないでしょうか?
夫の気持ちや夫が抱えている問題を知ることができれば、全てが全て妻や家族を蔑ろにしようと思ってのことではなかったこと、妻への愛情が無くなってしまったわけではないこと、夫なりに今の状況をなんとかしようと思っていることなどが分かってくるかもしれません。
妻がそれらを知ると、少しずつ夫への気持ちにも変化がうまれる可能性があります。
その結果、自分の不安定な気持ちもなんとか扱っていけるようになっていくのです。
自分の気持ちと向き合って、整理していく
「夫を許したいけれど、許せない」という気持ちの裏には、「夫を許したくない」という気持ちが強くあります。
夫が風俗に通っていたことによって深く傷ついたことから、許したくないと思うのは当然でしょう。
もう顔もみたくないと思うこともあるかもしれません。
一方で、経済的な事情や子どものことを考えると、すぐに離婚という選択は出来ないケースも多々あります。
そういった事情がなかったとしても、夫婦として長年過ごしてきた時間を考えると別れるという選択は出来ないと感じる場合もあるでしょう。
こういったことは周りに相談することが難しく、またもし相談したとしても「すぐ離婚したほうがいい」とか、逆に「浮気じゃないんだし許してあげたら」と言われてしまい、その言葉で再度傷ついてしまうことも。
そんな中で何事もなかったかのように日常生活に戻っている夫を見ていると、自分が許して元通りの生活をすれば丸く収まるんじゃないか……と思い、許せない自分を責めてしまうことに繋がっていきます。
しかし、夫婦関係に問題が生じている以上、許せないから離婚する・離婚しないから許す、という単純な話ではありません。
許せないままに生活を続けることだってあります。離婚しないなら許さなければいけないわけではないのです。
とはいえ、それでは生活を続けていくのが苦しくなってしまいます。
まずは「自分は夫を許したくないんだ」という自分の本音を受け止めてあげてください。
そのうえで、許したくないと思うほど傷ついている自分のこころに目を向けてあげることが大切です。
相手を許せないことに客観的な理由付けは必要ありません。
傷ついた自分の気持ちをしっかりと自分で受け止めることだけでも少し楽になる場合があります。
自分の思いのままに、一度紙に書きなぐってみるのも良いかもしれません。
自分のこころの中がぐちゃぐちゃな状態のままでは、問題を解決していくのはとても難しいことです。
気持ちを1つ1つ整理して、感情的にならずに話し合える形にしていくことが重要です。
夫以外のことに目を向けてみる
夫のことを許せない、という状態は夫に執着している状態であると考えられます。
しかし、今のこころの状態で夫のことばかり考えていても、自分で自分を傷つけてしまうだけです。
それを一日中やっていても、まともに話し合える状況にはならないでしょう。
夫への不安・怒りや悲しみの気持ちがありながらも、夫以外のことに意識を向ける時間もとても大切です。
自分の好きなこと、楽しめること、没頭できることに時間を費やすようにしてみてください。
最初のうちは、こころから楽しむことは難しいかもしれません。
しかし、夫以外のものに意識を向ける時間を増やすことで少しずつ夫への執着を手放すことが出来るようになります。
そのうえで、夫とのことを考えていくことが出来れば、気持ちの変化へとつながることでしょう。
自分ひとりで抱え込むのではなくカウンセリングで相談する意義
夫の風俗通いの問題は、夫婦間の性的な関わりや関係性の問題を含むかなりセンシティブなものであり、誰にでも相談できるという内容ではないかと思います。
また、相談する相手をしっかりと選ばなければ、先ほども触れた通り傷ついたこころを再度抉られることにもなりかねません。
一方で誰にも相談できずにひとりで抱え込んでしまうと、悲しみや怒りといったネガティブな気持ちが解消されないままになるだけではなく、だんだんと自分の中で増幅していき、コントロールできない状態になってしまう恐れがあります。
コントロールの出来ない感情はあなた自身をも傷つけてしまいかねません。
そこで手段として考えていただきたいのが、専門知識を持ったカウンセラーからカウンセリングを受けるという選択肢です。
当社のカウンセラーは、多くの依存症の相談に対応してきた実績があります。
心理的な観点からはもちろん、脳科学的な観点からも風俗依存、性依存がなぜ起こるのかを説明させていただき、どのように取り組んでいくことが改善につながるのかをお話しさせていただきます。
また、夫の風俗通いによって生じた憤りや不安などの感情の整理としても話を聴かせていただきます。
カウンセリングには、まずは女性だけ来られる場合もあれば、最初から夫婦で相談に来られる方もおられます。
また、妻にカウンセリングを受けるように言われて相談に来られる男性もおられます。
自分ひとりではどうしたらいいのか分からない、とりあえず自分の話を聴いてほしい、夫に風俗に通うことを止めてほしい……そんな風にお困りの場合は上記の中のいずれの形でも構いませんので一度相談にお越しください。