アダルトチルドレンのチェックリストと6つのタイプ

自分はもしかしたらアダルトチルドレンかもしれない
アダルトチルドレンって聞いたことあるけど自分ではどうか分からない
どんな特徴があったらアダルトチルドレンに該当するの?

こんな方はアダルトチルドレンの傾向をどの程度持っているのか、チェックリストを一度お試しいただければと思います。

一言でアダルトチルドレンと言っても、実は家族の中で担っていた役割によっていくつかのタイプが存在します。
ここではそのタイプの中でも代表的なものの説明もしていきますね。

アダルトチルドレンのチェックリスト

それぞれの質問項目に対して
①全く当てはまらない、②あまり当てはまらない、③やや当てはまる、④非常に当てはまる
の4段階で点数をつけてみてください。

  1. ミスや失敗をすると、ひどく自分を責めて落ち込んでしまう
  2. 「しっかりした子」とほめられるように努力していた
  3. 他の人の失敗でも、自分の責任のように感じる
  4. 自分なんかどうでもいいと感じる
  5. いろいろ気を回しすぎて余計な心配をする
  6. 孤独感を感じる
  7. 自分を優先するのは、非常にわがままでいけないことのように感じる
  8. 自分がなにをしたいのか、なにを感じているのか分からなくなる
  9. 周囲が期待しているように振舞おうとする
  10. 自分はいなくてもよい存在なのではないかと感じる
  11. 自分を過小評価する傾向がある
  12. 周りから認められようとしたり、ほめられようとしたりする
  13. 周りの問題におせっかいに入り込んでしまうことがある
  14. 怒りを表に出さず、フラストレーション(欲求不満)をため込みやすい
  15. 相手に問題があるのは自分が悪いからだと思い、自分を責めてしまう

参考:千葉有希子、小林厚子「家族機能とアダルト・チルドレン的傾向に関する実証的研究」東京成徳大学臨床心理学研究、3号pp5-20、2003

合計の得点が高いほど、アダルトチルドレンの傾向が強いと考えられます。

ただし、この尺度はまだ研究途上のものであり、今後も妥当性と信頼性の研究が続いていきます。
アダルトチルドレンであるという確定的な診断ではありませんので、参考程度にお考え下さい。

妥当性や信頼性ってなに?と思われた方はこちら

アダルトチルドレンが家族の中で果たす6つの役割

アダルトチルドレンには、問題のある家庭環境の中で家族を支えるために、自分自身が生き延びるために、担わざるをえなかった役割があります。

様々な分け方や呼ばれ方をされているのですが、その中でも代表的な6つの分類について紹介します。

ヒーロー(英雄)

勉強やスポーツなど、ある特定の分野において、家族の外側から評価されているタイプ。

家族の状況を維持するために、期待を一心に背負わされている。
頑張り屋・しっかり者と周囲からは見られやすいが、期待に応えるため・家族の雰囲気を悪くしないために、自分のことを後回しにして頑張り続けてしまう。
それにより、頑張りすぎてオーバーヒートしてしまうこともある。

本人の努力が実っている、頑張りが続けられているうちは大きな問題は発生しないものの、何らかのきっかけで挫折や失敗を経験して評価が落ちたと感じると、こころが折れてしまい、これまでの自分の頑張りも含めて全てがダメになったように感じやすい。その結果、この子が頑張ることで維持されていた家族は破綻してしまうことにもなりやすい。

完璧主義・0か100かの極端な考え方を持っている場合が多い。

スケープゴート(いけにえ)

ヒーローの裏返しであり、問題行動を起こしたり、成績不良であったりと家族の中で悪者や問題児とされるタイプ。

家族の怒りや不満などの負の部分を一人で受け止め、家族の感情のはけ口となっている。
「この子さえいなければ全ては丸く収まる」という一種の希望を他の家族のメンバーに持たせることによって、自分以外の家族の結束を高め、真の家庭崩壊を防いでいる。

家庭内にある本当の問題から注意をそらすために問題を起こしているところがあるため、本人自身の抱える問題のみを解決したところで状況は変わりづらい。誰にもわかってもらえない、居場所がないという気持ちを抱えている。

ロスト・ワン(いない子)

決して目立たず、いい子にしておくことによって、存在し続けることが出来るタイプ。

とにかく静かで、ふだんはほとんど忘れ去られており、家族がそろっている場に居なかったとしても気づかれないくらいである。

自分を出さないことに注力し、問題が起こらないように細心の注意を払っている。日常的に気持ちを抑え込むことになるため、ストレスを抱え込みやすい部分がある。

家族内の人間関係からあらかじめ離れておくことによって、自分が傷つかないようにしている。
人と関わることを避けることから孤独感を持ちやすい。

プラ・ケーター(慰め役)

親の話す愚痴を、時には口を挟まず、時には共感しながら、聞いて慰めるタイプ。

自己犠牲的・自虐的な側面があり、自分の感情を押し殺して過ごしているため、自分が何を思っているのか、どうしたいのかが分からなくなってしまっている。

意識的に感じられない怒りなどの負の感情は無意識的には蓄積されていくため、それが爆発してしまうと周囲との関係の中で問題に発展する。

クラン(道化師)

家族が暗い雰囲気になることを避けるために、わざとおどけたり、冗談を言ったり、ふざけることによって場の緊張をほぐそうとするタイプ。

一見社交的にみえるため、家族からも周囲からも可愛がられることが多く、評判もいい。

一方で、争いごとが起こることを過度に恐れている結果の行動であるために、本人は常に周りの表情や雰囲気をうかがい、緊張し続けている状態である。

相手の期待に応えようとする意識が強く、自分の意見を言えずに抱え込んでしまうことも多い。

イネイブラー(支え役)

ケアテイカーとやや似ている部分がある。
自分のことは後回しにして、家族の世話ばかり焼いているタイプ。

自己犠牲的で、責任感が強く、困っている人を放っておけない。
それは自分が必要とされることへの依存との裏返しとなっている。

共依存関係になりやすいため、人と関わっているうちに頼られることが多くなり、自身は段々しんどくなっていってしまうこともある。
相手の依存を助長するような尽くし方を取りやすい。

自分の価値を他者に置いているため、すぐに揺らぎ、不安定になりやすい。

参考:アダルトチルドレン6つの役割|JUST|NPO法人 日本トラウマ・サバイバーズ・ユニオン

まとめ

ここまで、チェックリストと6つのタイプを紹介させて頂きましたが、これらはあくまでも1つの参考です。
6つのタイプは微妙に重なっていたり、似ていたりするため、厳密に分けることが難しい部分もあります。

アダルトチルドレンだと明確に示す基準は存在していません。
日本においては約80%以上の家庭が機能不全の状態であるともされており、そうなると多くの人がアダルトチルドレンの特徴に当てはまる部分があるかと思います。

重要なことはアダルトチルドレンという言葉が当てはまるのか、ということよりも、これまで家族内で起きていた経験によって、あなたが現在生きづらさやしんどさを感じているかどうかという部分です。

家族が原因かは分からないけれど、当てはまる部分は多いな……
当てはまる部分は少ないかもしれないけど、昔のことでもやもやしてることがある……
今のしんどさの元には、昔の経験があるのかも……

そんな風に感じられている方は、一度カウンセリングも検討してみてくださいね。

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