「親から言われた通りに生きてきたけど、なんだかしんどい」
「自分の意見がよく分からない、周りに悪く思われないならそれでいい」
「いい子でいると親が喜ぶからそうしている」

こんな風に思うことはありませんか?

小さなころから親の気持ちにあわせて”いい子”に育ってきた人。
人に迷惑をかけないように、親が喜ぶように過ごしてきた人。
親から「あなたのため」と言われて、それに沿って生きてきた人。

それでも幸せに、充実して今を過ごせているならば良いと思います。
しかし、これらの経験をしてきた人の中には“なぜだかよくわからないけれど生きづらい”“うまくいかない”と感じている方も一定数います。

そんな人たちは、アダルトチルドレンに該当するかもしれません。

”いい子”であることに重きをおく「いい子症候群」

アダルトチルドレンってどういうこと?
別にうちの家は、親や家庭に問題もなかったし、小さいころから親の言う通りにして普通に育ってきたけど?

そう思われるかもしれません。
親の期待に応えよう、という気持ちは、そもそも全部が悪いものではありませんから。

しかし、だからこそ親子関係の中の問題が見えにくくなってしまうことがあります。

過度に”いい子”であろうとする子どもたちの状態を表す言葉に「いい子症候群」というものがあります。

例えば、小さいころ家族で一緒に外食することになった時に「何が食べたい?」と聞かれて困ってしまったことはありませんか?
本来であれば、単純に自分が好きなもの・食べたいものを言ったらいいのですが、「何と言ったら親が喜ぶか」「親は何と言われるのを望んでいるのか」ということを考えて、何を言ったらいいか分からなくなってしまったり、答えを探して黙り込んでしまったりということが起きてしまっているのです。
こんな状況に陥ってしまっている時は、「いい子症候群」の状態であるといえます。

この背景にはそれまでの親との関わり方があるとされています。

そして「いい子症候群」だった子どもたちは、大人になった時にアダルトチルドレンの特徴が表れやすいと考えられます。

「いい子症候群」になりやすい親の関わり方

では、幼少期にどんな関わり方が続いていると「いい子症候群」になりやすいのでしょうか。

①親の価値観・意見を押し付ける
子どもが小さいうちは正しい判断が難しく、親が決定しなければいけないことも多いです。
しかし、成長していくうちに子どもは自分で物事を判断していくようになります。
自分の考えや気持ちにそって、何を選択するかを決定していくようになるのです。
そしてそれは、親の考えや気持ちとは異なる場合や間違っていると感じる場合もあります。
そんな時、子どもの考えや気持ちを聞かず、親の考えや価値観に沿って決めてしまうと、子どもは自分の考えや気持ちに価値がないと感じて、親の判断に合わせていい子にしていることが正しいのだと思い込んでしまうことになりかねません。

②子どもに期待をしすぎる
親は子どもに期待をしてしまうものですが、し過ぎはよくありません。
子どもは親からの期待に必死で応えようとするものの、その度合いが高すぎると期待に応えられないことで親を落胆させてしまうのではないかと不安になります。
<期待に応えなければならない>という思いから、自分のしたいことを後回しにしてしまうこともあります。

③条件をつけてほめる
「80点以上取れたら褒めてあげる」「〇〇が出来たら~~してあげる」
こういった条件は子育ての中でよく見られるものです。
しかし、こういった出来たときに認める条件は裏を返すと「80点以下は価値がない」「〇〇が出来ないなら必要ない」ということです。
親にそんなつもりはなかったとしても、子どもたちはこれらの裏の意味を敏感に感じ取っています。
親にとっての”いい子”で居なければ、自分に価値がない、と感じることで「いい子症候群」に陥っていき、”いい子”で居れば親は褒めてくれるために無理を重ねたり、どんどん自分が出せなくなったりしていってしまいます。

さらに「いい子症候群」になりやすい家庭では、あくまでも「あなたのためを思って言っている」という形で親の期待や価値観、意見が子どもに伝えられます。

それは子どもに理解があり、子どもに寄り添っているように見えることが多いため、一見すると普通の家庭のように、アダルトチルドレンにはなり得ないように思われるのです。

例えば、子どもが進路を選択するときに「自分の好きなように選んでいいよ」と伝える。
そうして子どもが選んだ答えに対して
「でもお母さん/お父さんはこっちの方がいいと思うけどな」
「その選択だと~~が心配だな」
「お母さん/お父さんはこうしておくと将来あなたのためになると思うけど」
と返してくる。

これでは、確かに言葉では「好きにしていい」と言っているものの、本当に「好きにしていい」とは思えませんよね。
親は自分に別の進路があっていると思っているらしい、親の期待に応えるためにはそっちを選んだ方がいいのだろう、と子どもは自分の意見を押し殺してしまうようになります。

”いい子”で居続けた結果、生まれる問題

こうして親にとって”いい子”で居ることを続けていると、だんだんとアダルトチルドレンの特徴が生じてくることがあります。

・親の言う通りにしてきた結果、空虚感に襲われる
ある時突然自分の人生に対して空虚感を抱えてしまうことがあります。
それまでは疑問もなく親が望むように生きてきて、それが自分の選択だと思っていたけれど、ふと本当に自分の意思で選んだものがないと気づき、不安定になってしまうのです。

・自分の意見が伝えられない
これまでずっと親の意見に沿って生きてきたため、自分がどうしたいのか、どう思っているのかが分からなくなってしまっています。
聞かれても分からないため、相手の望む答えを返そうとするのですが、その結果自主性がない、八方美人、などと捉えられてしまうことがあります。

・他責思考になりやすい
いつも親の選択に沿っていたので、自分の選択に自分で責任を取った経験がありません。
他人に決定権を委ねやすく、失敗や困難を周りのせいにしやすくなってしまいます。

自己肯定感が低く、自分に自信が持てない
親の希望に応えることで評価されてきた経験から、他者からの評価のみが自分をはかる基準となっており、自分で自分を認めるということが出来ずに自己肯定感が低くなりやすくなっています。

・人の顔色をうかがってばかりの自分にもやもやする
人の顔色をうかがって行動することが身についてしまっているけれども、「本当の自分はこうではない」「自分は嘘をついている」「演技ばかりしている」と、もやもやする気持ちがたまっていってしまいます。

”いい子”である自分と向き合っていく

これまで”いい子”であろうと周りに合わせて頑張ってきたのかもしれません。
しかしそれでは、あなた自身が生きづらく、しんどくなってしまう恐れがあります。

そんな方は、今まで他者に割いていたリソースを自分に使っていくことが必要です。

自分は何が好きで、何に興味があるのか
何が嫌いで、何にイライラするのか
どんな風に思って、どんなことを感じるのか

親でも周りの他人でもなく、あなたはどんな人なのかを探っていくことが重要になります。

もし今、これまでいい子だった自分に対して生きづらさを感じていたり、なんとなく違和感を持たれたりしているのであれば、一度お気軽にご相談くださいね。

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