現代社会はたくさんのストレスにあふれています
それらにどう対処していくかという方法を持っていることは、私たちが健康に生きていくうえで必要不可欠な課題です。

ストレスは私たちに様々な問題を引き起こします。
それだけが原因というわけではありませんが、うつ病や依存症、不安障害などの要因としても挙げられるものです。
日常生活を生きていくうえで避けられないストレスは発散しなければ溜まっていく一方なのですが、それに気づかずため込みすぎてしまうことによってうつ病や不安障害などに繋がってしまう恐れがあります。
また、発散の仕方はなんでも良いわけではありません。ここで間違った発散の仕方にのめりこんでしまうと依存症に繋がってしまったりもします。

ここでよく挙げられるのが、”趣味を持つこと”です。
さて、この趣味を持つとは掘り下げるとどういうことなのでしょうか。

👇ストレスについては詳しくはこちらに載せています👇

趣味を持つ≠何かを極める

私たち日本人の特徴として「趣味はなんですか」と尋ねられた時に、悩んでしまうことが挙げられます。
ある程度の基準をクリアしていないと趣味として人に言ってはいけないような共通認識が社会の中に生まれているようです。

例えば、読書が趣味だという場合月10冊くらいは読んでいて本棚が本で埋まっているような状態でないといけないとか、ゴルフが趣味だという場合スコアが少なくとも100を切っていないといけないとか、美術館に行くのが趣味だという場合西洋絵画や日本絵画の有名な作家についてある程度語れなければいけないとか。

また、高尚な趣味と人に言いづらい趣味、といった感覚もあるようです。
ウォーキングやジム、絵画教室、読書などは趣味として認められるけれど、アニメやYouTubeをみること、ゲームをすることは趣味として言いづらいといったことも。

とはいえ、そもそも趣味や余暇活動といったものは誰かに認められるとか成績を残すといったこととは全く関係のないもののはずです。
自分が楽しいと思えるか、わくわくするか、熱中できるかということが一番大切なんですよね。
周りからそれは趣味じゃない、なんて言われる筋合いは全くないわけです。

熱中できる何かがあることは健康につながる

自分が楽しいと感じる活動に自主的に取り組むことは、健康に良いことがこれまでの研究でも示されています。
カンザス大学の研究では、様々な余暇活動に自主的に取り組んでいる人ほど、血圧などの身体的な健康指標も低くなることが示されています。
これは運動などの身体を動かす活動に限らず、静かに取り組む活動であっても同じであったそうです。
また、同様に様々な余暇活動に自主的に取り組んでいる人は抑うつやネガティブな感情も低いという結果が出ています。

他にもネガティブな感情やストレスに対して、趣味が効果的に働くことを示す研究は複数あることから、趣味を持つこと・余暇活動にいそしむことは、日々の生活を充実させることに繋がると考えられます。

趣味は1つだけあったらいい?たくさんあったほうがいい?

これについては、一概にどちらがいいと言い切れない部分はあるのですが、1つだけよりも複数あった方が良いとは思います。
どんな事柄についても言えることなのですが、選択肢が1つだけの場合、それが出来ない状況にあったら他を選ぶことが出来なくなってしまいます。これがダメならこっち、と柔軟に選択できる状況にしておいた方がどんな状況にも対応できますよね。
また、今日はこれは気分じゃないなぁということもあると思うので、そういった場合にもうまく調整できると思います。

でもそもそも無趣味なんです、これまであんまり趣味と思ったことがないんです、という場合。

まずはなんでもいいのでやってみてください。なんでもいいとは言いましたが、自分が心惹かれるものの方が取り組みやすいとは思います。全く興味がないものってなかなか手を出しにくいですからね。
やってみて違うなと思ったらやめたらいいですし、ありかなと思ったら選択肢の中に入れておいたらいい。
そうやって、ありかな、と思うものを増やしていくことが大切です。

一例をあげると
スポーツ、ジム通い、散歩、ウォーキング、筋トレ、ストレッチ、ハイキング、絵を描く、塗り絵、クロスワード、ナンプレ、読書、漫画を読む、音楽鑑賞、コンサートに行く、演劇を見る、編み物、楽器、ダンス、ヨガ、ゲーム、ドラマ鑑賞、アニメ鑑賞、YouTube鑑賞、旅行、ドライブ、料理、カラオケ、ダーツ、ショッピング……

ここで出した以外にも、色々なものがあると思います。
何が自分にしっくりくるかどうかはやってみないと分からない部分もあると思いますので、興味があればまず取り組んでみるくらいの気持ちでやってみるのはいかがでしょうか。

自分1人で完結する趣味でもストレス発散においては効果があります。
一方で、人と関わるような社会的な趣味の場合はより健康度が高まる可能性も示唆されています。

どちらの方がいい、というわけではなく、どちらも持っているのがいいですね。

自分が何を楽しいと感じられるか

とはいえ、一番大切になるのは自分が何を楽しいと感じられるかです。

人から押し付けられた楽しさではなく、自分自身が何を楽しいと思えるのか、何にわくわくするのか、どんなことに興味が持てるのか。
それを見つけることがスタートになるかと思います。

自分の気持ちを抑えて生きてきた方は、自分が何を楽しいと感じるか、というところから見失ってしまっていることもあります。
そんな時はまず自分は何が嫌なのかを探ってみるのも1つですね。