空気を読んで動く人は”いい人”なのか?

私たちは日々社会の集団の中で生活しています。
その中で、仕事で成果を挙げるため・周りからの期待に応えるため、自分に何が求められているのかを考えながら過ごしているかもしれません。

社会の中でうまくやっていくためにはある程度の雰囲気を捉える力は必要となりますが、なにごとも過ぎるは及ばざるが如し。
努力のし過ぎは禁物です。

「周りから嫌われるのが怖い」「頼まれたらNOとは言えない」
「ついガマンして相手に合わせてしまう」「断ったら気を悪くしてしまうかもしれない」

それ、やり過ぎていませんか?

自分の気持ちを抑えて、我慢して、周囲の人の期待や相手の都合に合わせて動く人は”いい人”ではなく、ただの”相手にとって都合のいい人”です。

このように、他人の要求に応えることを最優先してしまい、いつも気負いすぎてしまっている状態を<過剰適応>といいます。
※周りから得られる情報を敏感にとらえすぎてしまってしんどくなるHSPという特性も、こういった問題に関連して取り上げられることがありますが、今回は過剰適応について触れていきたいと思います。

この状態が続いていると身体の調子を崩してしまったり、こころに不調をきたしてしまったりすることとなります。

過剰適応を続けていると

過剰適応の状態が続いていると3つの危険があります。

①身体症状が表れる

頭痛・過呼吸・下痢や便秘などの消化器の症状・過食や拒食・めまい・耳鳴り、といった身体の症状が表れます。
ほかにも、身体の一部分の痛みや吐き気なども挙げられます。
これらは心身症と呼ばれる症状です。
精密検査をしても異常は見られず、身体的に何か明確な原因があるわけではないが調子の悪さが続くことがあります。
これは、こころから発された限界のサインです。

②うつ症状がみられる

自分の気持ちを抑えて周りの期待に応えているうちに、本当は何を望んでいたのか・どうしたかったのか・自分がどんな気持ちでいるのか分からなくなってしまい、だんだん何も感じなくなっていってしまいます。
好きなことをしていても楽しくなくなり、日々がただ空虚に過ぎていく。
食欲が低下したり、眠れなかったり、逆に寝すぎてしまったり……。
そういった症状がある場合は、一度病院へ行かれることをお勧めします。

③感情が爆発する

空気を入れた風船に圧力をかけ続けるとどこかで割れてしまいますよね。
同じように、自分の気持ちを抑えることを続けているとどこかで耐えられなくなり、気持ちが爆発してしまうことがあります。
いい人が突然切れて暴力を振るったり、暴言を吐いたり……といったことですね。
これは周りから見れば突然なのかもしれませんが、急に何かが起こったのではなくそこまで積み上げられたものがそのタイミングで爆発してしまった、ということなのです。

過剰適応をやめるためには

過剰適応から抜け出すためにはまず、自分のコミュニケーションのスタイルに気づくことが大切です。

自分は周りとどんな風にかかわっているだろうか。
自分の気持ちを押し殺しすぎてはいないだろうか。

思い返してみて、自分が過剰適応ぎみになっていないか確認してみてください。

これまで周りの雰囲気に合わせて動いていた人が急に自己主張をするのは難しいかもしれません。
それには少しずつトレーニングをすることが必要です。

トレーニングの方法は、下のページで紹介していますのでぜひご覧ください。

自分も相手も尊重するコミュニケーション【アサーション】

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