別に泣きたいわけではないのに涙が出てくる

職場で少し注意されただけで、涙がこぼれてしまう
そんな経験はありますか?

私はありました。

私自身、どちらかというと涙もろい方で
感動モノの映画とか、あきらかに泣かせにきているドラマとか
ポロポロと涙をこぼしながら見ていることがしょっちゅうです。

そんな時は、特に困らないのですが
公共の場で涙が止まらなくなってしまった時は本当に困ります。

別に泣きたいと思っているわけではないし
どちらかというと涙なんて流したくないのに涙が出てくる。
目頭が熱くなって、「あ、やばい」って思っても止められない。

泣いたら許してもらえるとか、そんなことは露ほども思っていないんです。
泣いてしまったら相手が悪者みたいになってしまう。
それがとても嫌なのに、どうしても涙があふれてしまう。
「泣くほどのことじゃないでしょ」と言われても
そんなことは私が一番分かってる!と思ってました。

悲しくて泣く、悔しくて泣く、うれしくて泣く……

明確な感情表現として「泣く」こと自体は
決して悪いことではないと思います。
しかし、自分でもコントロールの効かない涙は
なんとかならないものかと思いますよね。

そもそも、泣きたくないのに涙が出てしまう人は
どんな人なのでしょうか。

すぐに泣いてしまう人の特徴

私たちが泣くとき、その涙は感情と強く結びついています。

人間が外から何か刺激を受けた時には
大脳辺縁系というところにある「偏桃体」という部分が
その刺激に対して、「好き・嫌い」「快・不快」といった感情を作り出します。
この偏桃体の近くには、自律神経という身体中に伸びる神経がのびています。
涙は特に、この自律神経の中の”交感神経”と強く結びついており
感情によって交感神経が強くなると、涙腺が刺激され、涙が流れます。

ストレスを抱えやすく、無理をしやすい人

感情が動いて涙を流すと
「プロラクチン」「ACTH」「コルチゾール」といった
ストレスの原因になる物質も一緒に対外に排出されます。
また、涙には苦痛をやわらげる
「エンドルフィン」と似た物質が含まれているといわれています。
泣くことがストレス解消になるといわれるのは、これらの性質のためです。

つまり、すぐに泣いてしまう人は
普段からストレスをため込みやすく
些細なきっかけでそれが限界となってしまい
涙があふれてしまうということが考えられています。

自分の気持ちを抑えてきた人

これまで自分の感情を抑えて生きてきた人
言いたいことを言えずに生きてきた人は
自分の気持ちが大きく動いた時に
「私だけがしんどいんじゃない」と気持ちを抑えてしまったり
言いたいことをうまく言葉に出来ず、言葉にすることを諦めてしまったりすることで
行き場を失ったこころが涙となってあふれてしまうことがあります。

また、自分が体験していないことでも
つい自分が気持ちを表現できなかった経験と重ね合わせてしまい
涙があふれてしまうことがあります。

どうして泣いてしまうのか分からない、と思っていても
その涙の裏には今までのいろいろな感情が隠れているのかもしれません。

物事をネガティブに捉えやすい人

日頃から「自分はダメだ」などと
自分に厳しい言葉ばかりぶつけている人は、物事をネガティブに捉えがちです。
ちょっとした失敗や壁であっても、必要以上に自分を責めて
感情を大きく乱してしまうことがあります。

マイナス思考に拍車がかかり、悪循環となることで
正しい認識ができなくなり、事態を重く捉えすぎて泣き出してしまうようです。

こころを落ち着ける方法

とりあえずその場で出来る方法としては
注意シフトがあります。

涙が出そうになった時に、原因に対して「気にしない」と思うほど気になってしまうものです。
自分の身体の感覚や考えに注目しすぎてしまうと、その症状が悪化してしまう傾向があります。

「泣かないようにしよう」「ガマンしなきゃ」と思うほど
さらに涙があふれてきてしまうんですね。

そのため、そういうときは
注意の対象を自分以外の何かに向けることが大切です。
例えば、その場にある物だったり、窓の外に見える景色だったり。
聞こえてくる音、匂い、空気の温度。
なんでもいいので、自分の外の世界に注意を向けてみてください。

そうすることで自分以外のものに注意がシフトされ
少し落ち着くことができるかと思います。

また、些細なことで泣いてしまう人は
物事の捉え方に特徴があったり、自分のことを伝えるのが苦手だったり
ストレスをため込みやすい傾向にあるかと思われます。

自分の特徴を知り、普段の生活の中から少しずつ変えていくことで
症状が緩和されていく可能性があります。

自分の特徴について、見直してみたいと思われましたら
ぜひ1度お気軽にご予約ください。

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