認知行動療法の概要とブレンド認知行動療法

認知行動療法とは、私たちの気持ち(感情)が
認知=こころの情報処理のプロセス、の影響を強く受けることに注目し
ストレスを感じたときの認知や行動に働きかけて
問題解決能力を高めるために開発された心理療法です。

私たちは自分の置かれている状況を
常に自分の考えと照らし合わせて判断しています。
これは普段なら無意識のうちに適応的に行われており
問題として浮かび上がってこないのですが
強いストレスを受けている時や、うつ状態になっている時など
特別な状況ではその判断に歪みが生じてきてしまいます。

ネガティブすぎず、かといってポジティブすぎないような
今の現実に沿った柔軟な考え方で問題に対処できるように手助けをしていきます。

この療法は、うつ病や不安障害などに対してすでに効果が実証されていますが
現在ではこれらの精神疾患だけでなく
様々な場でのストレス対処方法として活用することができるとされています。

定型的な認知行動療法は
1回50~60分程度のセッションを16回前後続ける形で行われますが
外来においてはこれだけの時間と回数を重ねることが難しい場合も多く
より手順を簡素化したうえで効果が得られるよう開発されたものが
簡易型認知行動療法と呼ばれます。
その中の1つがブレンド認知行動療法です。

注意点として
うつ状態の程度が中程度~重篤な方やうつ状態への初期治療の反応が良くない方は
簡易型認知行動療法での対応をするべきではないとされています。

簡易型認知行動療法を受けるかどうかは
まず精神科や心療内科での医師の診察を受けたうえで
判断を仰ぐことが重要かと思われます。

ブレンド認知行動療法のカウンセリングでの活用

ブレンド認知行動療法とは
『インターネット支援型対面認知行動療法プログラム』の通称となります。

認知行動療法活用サイトのコンテンツを利用しながら
支援者と共に現在の問題に取り組むことを通じて
うつ病やうつ状態(適応障害などにみられる)を改善していくことが目的とされています。

プログラムは全12回であり
1回目が45分、2~12回目は30分程度の時間で
進められるよう構成されています。
また、セッションとセッションの間で
認知行動療法のスキルを自分で活用してみる
ホームワークが設定されています。

自分でホームワークに取り組む必要があるため
「自分を変えたくない」という思いの強い人や
「今は精神的に不安定で、取り組む意欲が全くでない」という方には
現時点では向いていないかもしれません。

インターネットを使っているため取り組みやすく
治療効果も証明されています(Nakao et al. ; J Med Internet Res 2018;20(9)
デジタルネイティブの今の世代の方々には
やってみようと思いやすい方法だと私自身は思っています。

ブレンド認知行動療法にご興味のある方は
まずはお気軽にお問合せください。
※ブレンド認知行動療法はインターネットサイトの利用にカウンセリング料と別途料金がかかります。

最初の来談の際は上記12回とは別のセッションとして
今のご自身の状態や悩みをお聞かせいただき
本当にこの療法があなたの現状に合っているのかなど
一緒に考えさせていただければと思います。

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