「異性とのほうが楽だと思う」
「同性には本音を見せられない」
「人と人としての対等な関わりが分からない」
もしこのように感じ、”異性”や”性的なもの”を抜きにしてありのままの自分を受け入れてもらいたいと思ったことがある方に、この記事を読んでほしいと思います。
同性との関係に「疲れ」や「しんどさ」を感じ、異性との関係に「楽さ」や「承認」を求めてしまうが関係が長続きしない。
このジレンマの背景にある、深い心理的なメカニズムに触れながら、健全な関係を築くためのステップを紹介したいと思います。
なぜ異性との関係に「楽さ」を感じるのか?
同性との関係がうまくいかないからこそ、異性との関係がより魅力的に映るのです。
その「楽さ」は、同性との付き合いの中にあるプレッシャーから解放したいという気持ちからくるものです。
男性の場合
女性と比べて男性の方が、競争心やライバル心、主導権がどちらにあるかなどの思考を持ちやすいです。
「どちらが上か、下か」という考えや、集団での力関係が見えやすくなります。
仕事の能力、社会的地位、そして異性からの関心など、優劣を意識してしまう環境です。
そんな中、異性からの好意や性的な役割は、同性間でのヒエラルキーとは無関係に、自分の存在価値をシンプルに承認してくれるものとして受け捉えられます。
”男として頼られる”ことも、自分の魅力が認められたサインとして、手っ取り早く自己肯定感を満たす手段になるのです。
女性の場合
女性は男性と比べて、共感力が高く調和を大事にし、「みんな一緒に」という集団関係がうまれやすいです。
また、明確な言葉だけではなく絶妙なニュアンスでの関わりが多く、「空気を読む」などの高度なコミュニケーションを求められます。
そのため、集団の輪から外れないよう目立ち過ぎないよう細心の注意を払ったり、「空気を読む」ことが大きな心理的負担となります。
それに比べ、異性との関わりは、性的役割や期待が比較的シンプルで明確な場合が多く、疲れる複雑な要素が少ないと感じられます。
”女として求められている”ことから、シンプルで安心感があり、手っ取り早く自己肯定感を満たす手段になるのです。
必ずしも上記のように性別で分かれるわけではありませんが、性別的な役割や関係性の特徴が多く関連しています。
同性との関係性がしんどいと感じる具体的な理由
男性の場合:競争心による優劣争いを意識し、弱さや本音を見せられないしんどさ。
女性の場合:調和を乱さないように、空気を読み「普通の人」を装い共感したりするしんどさ。
共通しているのは、自信の無さに
共通しているのは、「ありのままの自分、特に弱い部分や本音を出したら、関係性が壊れてしまうのではないか」という恐れです。
この恐れが、「異性との関係」「性的な要素」という一時的に強い絆を生む関係に頼らざるを得ない状況を作っています。
異性・性的な要素なしで「安心できる」関係を築くために
悩みの本質は、「性的な要素を介さずに、ありのままの自分を受け入れてもらえるか」という自己肯定感と他者への信頼感にあります。
このジレンマを解消するためには、まず自分の内面から変わる必要があります。
ステップ1:自己理解を深める
なぜ同性を「敵」と見なすのか?
なぜ同性を「競争相手」や「疲れる存在」と感じるのか?
(幼少期の家族関係や、過去のトラウマ的経験が影響している可能性もあります)
性的な関心抜きで、自分が人に本当に求めているものは何なのか?
(安心感、理解、共感など)この「なぜ?」を深く掘り下げることが、対人関係のパターンを変える第一歩です。
ステップ2:関係性の「定義」を変える
距離感を見直すすべての関係が「深い親密さ」である必要はありません。
同性との関係に「異性のような役割期待」や「親友レベルの深い共感」を求めすぎず、健全な距離感を持った心地よい友情や、安心できる仲間関係を定義し直しましょう。
ステップ3:弱さを安全に出せる場所で練習する
本音や弱さを出す練習を、競争や空気読みのプレッシャーがない安全な場所で少しずつ行うことが重要です。
しかし、この「安全な場所」を自力で見つけるのは困難です。
だからこそ、専門家のサポートが必要になります。
カウンセリングがあなたの力になれること
この悩みは、あなたが対人関係を築く上で習得した「パターン」であり、変えることができます。
当カウンセリングでは、あなたの心に根付く「競争意識」や「空気読みのプレッシャー」の根源(自己肯定感や過去の経験)を掘り下げ、性的な要素に頼らずに人と心を通わせる自信を育てていきます。
「異性との関係」でしか満たされない承認欲求を、「自分自身」で満たせるようにする。
同性や異性にとらわれず一人の個人としての関わりでの自己肯定感や安心感を、一緒に見つけましょう。
「異性に求められていることで安心感を得てしまう」「同性との関わりは怖い」「一人の人として見てもらいたいのに」と悩んでいる方はまずはご相談ください。
あなたが抱える人間関係のジレンマを解きほぐしていき今後の関わりに活かしていきましょう。






