心理学の勉強

他人に対するさまざまな意識

社会心理学では、人間が他人に向ける意識の傾向についても研究されています。
他人に対するさまざまなタイプの意識の持ちようがあるので、一つずつ説明していきます。

社会的比較理論

人間は、自分のことを考える際に他者との比較によって自分を見つける傾向があります。
比較することは決して悪いことではなく、自分のことを知るために他人という基準がある
ので、情報が整理しやすいと言えます。
ただ、比較することから明確になる他人との相違点に対して、良いか悪いか、正しいのか
間違っているのか、という二極的な判断ばかりしていると自尊心が低下したり、他人に
対する否定的な感情が強くなるので要注意です。

公平世界仮説

『正しく生きている人には良いことがあるけど、間違ったことを繰り返している人には
罰があるだろう』という考え方や『努力している人は必ず報われるという考え方』は、
公平世界仮説と言われています。
この考え方が強すぎると、不平不満が強くなって組織や社会に対して否定的な感情が強く
なる恐れがあります。

 

犠牲者非難

災害や犯罪の犠牲者に対して、『被害を受けるのには理由があり、責任があるはずだ』
という考え方のことを犠牲者非難と言います。
例えば、夜道を歩いていて襲われた人に対して、暗いところを歩いているのが悪いと
考える思考です。

人間は、不快な情報を聴いた時に自分の心を整理するための上記のような思考を用い、
不快な情報から受けるストレスから心を防衛するのです。
 

非人間化

事故や事件の犠牲者を助ける方法が見つからない場合に、犠牲者に対して人間以下の
存在であるような感覚を持って、助けられない自分を正当化したり、悲しい気持ちを
和らげたりする自己防衛の思考を非人間化と言います。

 
 
上記のような心理が、自分の中に生じたことがある自覚がありませんか?
私達は状況によって他人に対する認知を自分の中で変えてしまっていて、それが現実
から正しい情報を得ることを邪魔している時があるので、人間は上記のような心理が
働くことがあるという自覚が必要でしょう。

 
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