心理検査と心理テスト、似ているようですが
実は指しているものが明確に異なることをご存じでしょうか?

分かりやすいように、心理検査のことを心理テストと呼ぶことはありますが
心理テストのことを心理検査と呼ぶことはありません。

では、心理検査と心理テストとは何が違うのでしょうか?

※最後に当カウンセリングルームで実施可能な心理検査も記載しておりますので
よろしければご確認ください♪

心理テストと心理検査

さて、心理テストと聞くと、皆さんはどんなものを思い浮かべますか?

あなたが森の中で出会ったのは何の動物でしょう。
①うさぎ ②くま ③りす ④にんげん

みたいな感じのものが多いと思います。
(ちなみに上記のものは今てきとうに考えたものなので答えはありません…)

これらの心理テストは一種のパーティーゲームのようなもので
本当に相手の心理を当てたい・知りたいというよりは
みんなでお互い何を選ぶのか見て、盛り上がるのが楽しい!といった
感じなのかな、という印象です。
実際、学生のころはお互いに探してきて出し合ったりして
謎の盛り上がりを見せていたことが思い出されます。

では、心理検査、と聞くとどうでしょうか?
あまり馴染みのない方も多いかもしれません。

心理検査

心理検査は
心療内科や精神科などの病院やカウンセリングルームなどで
受けることの出来るこころの検査です。

血液検査を、血液の中の成分がどうなっているのかを調べて
その後の治療や指導に生かしていくために行うのと同じように
こころの状態や性格、得意不得意やストレスへの対処の仕方など
こころに関するいろいろなことを調べて
これからの治療やカウンセリングに生かすために行います

私たち専門家が「心理検査」と呼ぶものは
信頼性と妥当性、というものがこれまでの研究によって証明されているものを指します。
簡単にいうと
ほぼほぼ確実に、はかりたい項目がはかれるということが証明されているものだけを
私たちは心理検査、と呼んでいるのです。

先ほどの心理テストのように
雑誌やテレビなどで使われている心理テストのほとんどは
これが証明されていないので、私たちは使ってはいません。

ただし、「心理テスト」と呼んだほうが一般的に分かりやすいので
説明するときや、ホームページなどでは
心理検査のことを「心理テスト」と呼んでいることも多くなっています。

心理検査の種類

心理検査はそれだけでなんでもわかる万能な検査ではありません。
しかし検査を受けることで
自分の心の状態や性格、繰り返されているパターンを
治療者と一緒に考えていくことが出来ます。

現在、心理検査の数は100を超えており
その実施方法によって大きく4つに分けることが出来ます。

質問紙法

それぞれの検査ごとに、いくつかの質問文があり
それについて複数の選択肢から回答を選んで答えていくものです。
検査によって
こころの状態や、現在の健康状態など明らかになるポイントがある程度限定されています。
そのため、必要な情報に応じてそれぞれの質問紙を使い分けていきます。
回答を集計することによって、質問紙に応じた結果を導き出します。

投影法

指示に従って
絵を描いてもらったり、文章を描いてもらったり
感じたことを答えてもらったりするものです。
検査によってみられる部分は異なりますが
こころの状態を幅広く理解することができます。

知能・発達検査

ある程度答えの決まっている
複数の問題を解いてもらうものです。
どれだけ回答できたのかを計算し、同年代の平均と照らし合わせることで
知的能力や発達の程度、個人内での得意・不得意を知ることができます。

知能検査の1つであるウェクスラー式検査についてはこちらをご確認ください。

作業検査

決まった条件のもとで単純な作業を行います。
その作業量や正確さから
性格の傾向や仕事への姿勢などを知ることができます。

テストバッテリー

それぞれの検査によって見える部分が違うため
いろんな角度からより深くその人を理解するためには
いくつかの検査を受ける必要があります。

こうしたいくつかの検査の組み合わせを
専門的な言葉でテストバッテリーといいます。

組み合わせは、ある程度のよく使われる型はあるものの
決まったものではなく必要に応じて組み替えていくことが可能です。

特定の検査用具が必要な検査が多いため
どこでも、どれでも出来るわけではないのですが
気になる検査がある方は
どこで受けられるのか、一度調べてみてもよいかもしれませんね。

当カウンセリングルームで実施可能な検査(2022.7更新)

当オフィスで
知能検査:WAIS-Ⅳ
投影法検査:バウムテスト
が受けていただけるようになりました!

検査費用などくわしくは以下をご確認ください👇

カウンセリングの予約

トップページへ